WSJによるNTTドコモ坪内和人副社長へのiPhoneに関するインタビュー(抄訳)

200804-docomo-logo.jpg

The Wall Street Journalが、上海で開催中のMobile Asia ExpoにおけるNTTドコモ代表取締役副社長の坪内和人氏へのインタビューを掲載しました。Appleの「iPhone」について同社の現時点での見解を語っている部分を引用して、下記に翻訳します。

Q (WSJ 以下略): iPhone販売を妨げている事柄は?

A (坪内氏 以下略): 我々は必ずしも「iPhoneを販売する」というアイデア自体に反対ではありません。単に条件面の問題です。調達コストは?販売コミット数は?といったことです。仮にiPhoneを扱うとしましょう。その場合、我々には得るものと失うものが出てきます。つまり「iPhoneを販売する」長所と短所を比較検討する必要があるのです。

得るものと言えば、AppleのiPhoneはマーケティングを強力に後押しするツールとなり、魅力的な製品がラインナップに加えられます。ただ、同時に問わなければなりません。「条件は?」ということです。iPhoneを扱う他のキャリアは、iPhoneを低価格で販売しています。つまり、非常に多くの販促費がかかっています。

また、我々が現在Android向けに提供している独自のサービスは、カスタマイズの余地がないiPhoneでは動作せず、対応を断念しなければなりません。

私は、独自のiOSを搭載するiPhoneを「ディズニーランド」のよう(訳者注: なテーマパーク)だと考えます。数多くの人がディズニーランドを好きで、施設内では本当に幸せになることができます。ただ、そのなかには、スヌーピーが好きな人もいれば、スパイダーマンが好きな人もいるでしょう。それらのキャラクターはディズニーランドでは許されません。ディズニーランドで、スヌーピーのグッズを売ることはできないのです。

Q: ドコモがiPhoneを導入する必要性はありますか?

A: iPhoneはラインナップのなかで魅力的な端末であり、顧客の中には我々がいつiPhoneを取り扱うのかと販売を求める方もいます。そうした声は考慮させていただいています。しかし同時に、我々はiPhone無しでは勝ち残ることができないとも思いませんし、私はiPhoneの導入が不可欠な要素とは考えていません。

Q: Androidスマートフォンにおけるドコモの戦略は?

A: 我々はこれまで、全ての端末を均等に扱い、そのうちのいくつかがメジャーヒットするかもしれないと考え、広く販売促進してきました。ですが、他キャリアのiPhoneにより対抗するためには、より選択と集中する必要があると認識するようになりました。

今日、iPhoneは必ずしもハイエンドの技術仕様を提供しているわけではありませんが、非常にバランスのとれたスマートフォンであると考えています。最近のAndroidスマートフォンにもバランスの良いモデルが出てきており、我々はそれらのモデルにフォーカスしています。

現時点では、Androidスマートフォンにおける戦略は機能していると考えており、現在我々がプッシュしている2つのAndroidスマートフォン(訳者注: ドコモのツートップ「Xperia A SO-04E」「GALAXY S4 SC-04E」)は、クオリティ面でiPhoneと同等と言えるでしょう。

Q: ドコモはiPhoneを販売しますか?

A: 我々が知らなければならないのは、どれだけの顧客が、我々がiPhoneを持っていないことを理由に転出し続けるかということです。iPhoneに乗り換える顧客は常にいます。しかし、iPhoneがスマートフォンの神様の言われるような過去の時代からは状況が変わったとも言えます。

別の疑問は、我々がiPhoneを取り扱ったとして、過去に他キャリアに流れた顧客が戻ってきてくれるかという点です。それは現行のiPhoneユーザーが、ドコモのネットワークでiPhoneを使用するということに優位性を感じて納得してくれるかということにもよります。

例えば、Verizon Wirelessが米国でiPhoneの取り扱いを開始した際、AT&TのiPhoneユーザーのなかには「Verizonのほうが電波が良い」という理由で乗り換えたことがありました。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。