レビュー: GALAXY S III SC-06D(実は3度め)

IMG_7277.jpg

NTTドコモが先月28日より発売を開始した「docomo NEXT series GALAXY S III SC-06D」をメインとして利用して1週間が過ぎた。当初よりバランスの良いスマートフォンだと言ってきたが、使うに連れて改めてそのように感じることが多くなる。

レビューは前回も筐体、ディスプレイ、カメラについて掲載したが、今回は使用感を含めて、筐体デザイン、基本機能、そしてSC-06Dの目玉機能とも評価できるモーション機能について記した。

1.筐体デザイン

IMG_7053.jpg

SC-06Dの筐体は、4.8インチ大型ディスプレイやラウンドスタイルデザイン、最厚部9.4mmの薄型デザインが特徴としてあげられるが、実際に1週間ほど利用してみたところ、この3点の特徴に絶妙なバランス感があることがわかった。

Googleのリファレンス機で、国内でもSC-04Dとして販売されたGALAXY NEXUSは、4.7インチディスプレイを搭載しているので、SC-06Dはさらに大きいことになるが、同じくラウンドスタイルのSC-04Dほど大きさを感じない。SC-04Dは、最厚部が11mmを超えており、その2mmの差が筺体を片手で持ったときのホールド感を与えている。

IMG_6267.jpg
(4.7インチSuperAMOLEDを搭載するSC-04D)

膨らんだデザインのホームキーも、ディスプレイを復帰させるのに便利だ(タッチセンサーキーのみ搭載で、かつ長押しによる点灯に対応しない機種では側面のボタンを使わなければならない)。音量ボタンは左側面で、ポケットに入れていても音量を調節しやすい高さに配置されている。

IMG_7048.jpg


ディスプレイは、点灯部分でフラットガラスを採用、外周部分は縁まで徐々に丸みを帯びた加工が施されている。ちょっとした曲面加工が、ディスプレイを左右スクロールするときの滑らかさに影響している。

充電ポートが、端末のボトムについているので、ベッドサイドで充電しているときや、デスクトップで充電しているときにケーブルの流れが自然になるため扱いやすい。個人的な視点だが、端末トップや端末側面にmicroUSBポートがある場合よりもケーブルのスペースを含めて便利と感じる。


2.機能

IMG_5349.jpg
(サムスンが初めて国内に投入したAndroidスマートフォン「GALAXY S SC-02B」)

サムスンはこれまでも「GALAXY S SC-02B」「GALAXY S II SC-02C」と、その時々のAndroidスマートフォンの印象をガラリと変えるようなフラグシップモデルを発表してきた。GALAXY SまでのAndroidスマートフォンはとても使えたものじゃなかったし、「GALAXY S II LTE SC-03D」では、国内初のLTE対応スマートフォンとなった。

SC-06Dもそうした期待を裏切らない。Android 4.0.xバージョン(ICS)を標準搭載した「Xi」対応スマートフォンとしては、国内最速の発売となった。その上、GALAXYシリーズ初の「おサイフケータイ」対応モデルとなった。

IMG_7260.jpg
(GALAXYにおサイフケータイのアプリが並ぶのはSC-06Dが初となる)

そのおサイフケータイ、筆者はモバイルSuica、楽天Edy、iDを常時利用しているが、設定から利用までトラブルなく前の環境を移行できた。FeliCaの反応も問題ない。(おサイフケータイへの懸念は、同じくICSを標準搭載するHTC J ISW13HTに見られたFeliCa周りのトラブルや、アンテナをリアパネルに集中させていることが起因している可能性がある反応の鈍さから比較評価した。)

操作感も安定しており、GALAXYシリーズの強みを感じさせられる。SC-03Dは、Xiスマートフォンとしてはよくできていたが、ひとつの弱点は電池のもちが悪いことだった。SC-06Dは、電池容量を2100mAhまで増量させたため、前モデルのようにすぐに残量が心配される程ではなくなった。

IMG_7258.jpg

ただし、FOMAと比べると依然減りは早く、(3Gとはいえ)圧倒的な電池持ちの良さを誇るiPhoneと比べると、Androidスマートフォン全体に更なる省エネが求められる。

CPUには、1.5GHzデュアルコアプロセッサが搭載されていて、この部分がクアッドコアを搭載するグローバルモデルや韓国版の特注モデルと比較されて、見劣りを指摘される。国内でも、ARROWS X F-10DとARROWS Z ISW13Fがクアッドコアを国内初搭載している。

IMG_7270.jpg

ただし、単にプロセッサのコア数を競争することが必ずしもユーザーに快適な動作を保証するわけではなく、事実、クアッドコアを搭載するスマートフォンでは、熱処理の問題が指摘されており、結果的に実稼働するプロセッサ数を考慮すると、安定した無駄のないデュアルコアもパフォーマンスの面で劣ることはない。

同程度のコア数、クロック数をうたう他のスマートフォンと比較しても、SC-06Dの動作はとても快適であり、メモリも十分に用意されているので、アプリインストールで容量不足に悩まされることもない。

IMG_7264.jpg

一点残念だったのは電話機能。まず、LTEエリア内外で頻繁に切り替えを行うため、電波状況が音声にも影響を与え、特に地下などでは発着信がうまく行えずにエラーになることが多い。また、それが起因してか通話中によく声が聞こえないと言われることがある。

通話機能こそ携帯電話の本命、と考える筆者にとってはSC-06Dはそうした意味では、必ずしも手放しに評価するとは言いづらい。

加えて、これは電話機能以外にも、またSC-06D以外のスマートフォンにも言えることだが、基本機能アプリのプリインストールの乱立がユーザーの混乱を招いている。例えば「電話」はサムスン製アプリとドコモ製アプリの2つ、スケジュール管理もサムスン製とドコモ製が、中にはそれに加えてGoogle謹製の3種類が用意されている。

IMG_7056.jpg
(例えば電話機能では「電話」「ダイヤル」2つがプリインストールされている)

これはとても親切とは言えない。Androidスマートフォンには、フィーチャーフォン縮小施策と相まって多数のライトユーザーが流れ込んできている。そうした状況を推奨するのがキャリアとメーカーであるならば、こうしたアプリ乱立の不親切な事態を責任持って改善すべきだ。


3.モーション機能

SC-06Dには、「モーション」と呼ばれる機能が搭載されており、CMでも紹介されている「スマートステイ」などもこの機能に属する。

IMG_7261.jpg

モーションには、連絡帳やメッセージを表示中にディスプレイを耳に当てると音声発信をしてくれる「ダイレクトコール」、不在着信や新着メールがあるときに置いていたスマートフォンを持ち上げたタイミングでバイブ通知をしてくれる「スマートアラート」、ブラウザや連絡帳などで端末の上部をダブルタップしてトップに戻る機能「ダブルタップで移動」などがある。

また、一部のスマートフォンでは実装されていたが、着信時に端末を裏返してディスプレイを伏せることで消音する「伏せて消音/一時停止」機能もある。これは、会議中に電話がかかってきた際に最小限の動作で電話を保留にすることが出来るため、ビジネスユースで便利な機能だ。

先にあげたスマートステイは、フロントカメラを有効に使う新機能で、ユーザーの目線を常に追うことで、任意の消灯時間を経過してもユーザーが閲覧中の可能性がある場合は消灯させないというスマートなモードとなっている。

IMG_7110.jpg
(ユーザーの目線があるときはステータスバーにアイコンが表示される)

こうした機能は実装されるだけであまり有効性がないものが多いが、スマートステイ機能は100%オンにしたほうが良いと言えるほど、一度使いはじめると必要な機能となった。

というのも、消灯→画面復帰には大きな手間が生じる。通常、ユーザーは自動消灯をオン、15秒~30秒程度で設定していると思われるが、場合によってはディスプレイに触れることなく集中して文字を読んでいる、資料を眺めて考えているというシチュエーションがある。従来は気づいた段階で設定を「∞」などにして消灯させない、あるいは1分、3分のスパンに設定しなおす必要があった。

だが、スマートステイの実装により、ユーザーはこうしたデフォルト設定を気にする必要がなくなる。例え、FacebookやTwitter、ブラウジングの際に15秒で消灯することが平均的に便利であっても、プレゼン資料をゆっくり眺める、慣れない英文を時間をかけて読んでいる、といった状況にあることを、SC-06Dは言わずとも理解ってくれるのだ。

特にAndroidスマートフォンは、各社機種数が増えており、差別化戦略も多岐にわたっている。市場としては面白くなっているが、ユーザーにとっては選びにくさが増しているとおもわれる。

IMG_7069.jpg

高機能をアピールするもの、おしゃれをアピールするもの、コンパクト、スポーティー、簡易版、いろいろ出てきている一方で、宣伝広告、ウェブを見ても何がすごいのか、高画質だと何ができるのか、そこに触れられていないことが多い。

そうしたなかで、モーション機能に代表される「あなたを理解するスマートフォン」という軸をアピールして「こういう動作に対してスマートフォンがこうしてくれる」と明らかになっているSC-06Dに魅力を感じるのだ。

関連:
NTTドコモ、GALAXY S III SC-06Dにソフトウェア更新を提供開始
レビュー: GALAXY S III SC-06D
レビュー: docomo NEXT series GALAXY S III SC-06D(製品版)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。