iPhone 4: Daring Fireballの検証(全訳)Vol.2

  • Day:2010.04.23 10:53
  • Cat:iPhone
Daring FireballのJohn Gruberが、GIZMODOによる「iPhone 4」とされる写真の掲載など、一連の事件について、考察記事を掲載しています。以下、全文訳です。

iPhone 4: Daring Fireballの検証(全訳)Vol.1から続く。

「GIZMODO」

カリフォルニア州刑法第496条ー要旨

盗難、または窃盗、強奪などの手段によって得られたものであることを知りながら、当該物件を購入または受け取った者、窃盗品であることを知りながら、隠蔽、売却、または所有者に知らせなかった者は、刑務所に懲役約1年、服役しなければならない。但し、当該物件の価値が950ドル未満と認められる場合は、懲役1年未満となる。

GIZMODOは、5,000ドルをデバイスに支払ったと主張しているので、但書には該当しない。まず、GIZMODOに売却した「彼ら」は、その「電話」を「発見」したか否かに関係なく、明確にこの条項に該当し、窃盗罪である。

また、GIZMODOがそれを受け取ったこと、その写真とビデオをウェブに公開したことも疑いのないことだ。そこで問題なのは、GIZMODOがその「電話」を盗難品であると知っていたかということだ。

まず、GIZMODOは、売却者の「Appleに返却するためにカスタマーセンターに電話を試みたが無駄だった」という話をレポートした。売却者が返却の努力を試みたと本当に思っているかどうかはともかく、GIZMODOの編集者は、Appleがそのユニットに関心がないと、本気で考えていただろうか。

「盗難品であることを知ってて買ったんだろう」という非難へのGIZMODOの防御策は、そのユニットを入手して検証するまで、本当にAppleのプロトタイプであるか知らなかったと言い張ることだ。AppleがGIZMODOに送付した、デバイスの返却を要請する公式書簡へ、GIZMODOは以下のように返答した。

受け取りにきてくれて嬉しいです。私たちはこのデバイスを購入したとき、盗難品であることは知りませんでした。そして、このデバイスが偽物などではなく、本当にAppleのものであることが分かった今、然るべき所有者であるAppleに返却するのは何よりです。

P.S. デバイスを紛失した人を大目に見てやって下さい。彼はなによりも(もちろんビールを除いては)Appleが好きだと思います。

上記に引用したのは私が保存していたオリジナルの文だ。今は編集されていて、以下のようになっている。「盗難品」というところに説明を加えている。

受け取りにきてくれて嬉しいです。私たちはこのデバイスを購入したとき、盗難品(Appleから盗難した本物だと彼らは言っているかもしれない。それは発見物。まだ未確認の物。)であることは知りませんでした。そして、このデバイスが偽物などではなく、本当にAppleのものであることが分かった今、然るべき所有者であるAppleに返却するのは何よりです。

P.S. デバイスを紛失した人を大目に見てやって下さい。彼はなによりもAppleが好きだと思います。

意味不明な説明(原文まま)がブラケットで追加されていて、くだらないビールの話が削除されている。この文章が、単なるブログ記事の編集でなく、Appleのシニアバイスプレジデントと法務顧問への返答の編集であることを覚えておいて欲しい。

再度述べるが、GIZMODOの防御策では、まさにApple法務から書簡が来たことで「これが偽物でなく、Appleの本物だ」と分かったと主張することだ。そうとするなら、それよりも12時間も早く「これがAppleの次期iPhone」というヘッドラインを明確に付けて、写真とビデオを公表したのは、不思議なことだ。

注意して欲しいのは、刑事告発するのは連邦地区検事であってAppleではない。Appleは単独で民事訴訟の提起をすることは出来るが、刑事告発出来るのは地区検事だけだ。

刑事告発された場合、盗難品を購入し受け取ったGIZMODOの編集者を含めた彼らは、自らの弁護のために、どのような話でも議論することは出来る。だが、GIZMODOは、それが売却者の物ではなく、実際は、Appleのプロトタイプであることを知っていた。そして、Appleは返却を要請した。いや、偽物かもしれなかった、でもそれは、盗難品を購入して起訴された者の言い訳にしか聞こえない。

イメージして欲しい。誰かがあなたに、盗難された有名な素晴らしいアートワークを売ると申し出てくる。あなたはその人に代金を支払い、アートワークを手に入れる。あなたはその後逮捕されて起訴される。あなたが無罪になるチャンスは、購入時に、それが本物だとは思わなかったと主張することだろう。(なぜあなたは贋作に金を支払ったのか?)

さらに、GIZMODOは、「電話」受け取っただけでなく、入手したと公表するまでに1週間もの間、詳しく調べていたという。合法性に関する彼らの疑問がどうであれ、本物であると判明するまでに6日も要するはずがない。一方で、彼らは、所有していることを秘密にして、Appleにも知らせなかった。

私には、GIZMODOの一連の行為について2つ、関心事がある。第一に、私は、GIZMODOの、法律に対して無頓着なその行為に魅了された。私は、彼らのやったことについて怒ってはいない。単に、GIZMODOが、Appleはこの問題について法的決着を付けようとはしないだろうとの賭けに出たことに、驚いているだけだ。

第二に、GIZMODOが、「次期iPhone」の話題と全く関係のない、落とし主であるAppleエンジニアの名前、顔、個人情報を公表したことだ。この上ないほど愚劣な行為だ。GIZMODOは、表向き、ガジェットサイトだ。読者はその「電話」に関心があるのだ。

Appleエンジニアの名前を公表しておいて、彼らがどのように「電話」を入手したかについては少したりとも説明していない。むしろ私が知りたいのは、エンジニアの名前ではなく、「電話」を入手して売却した者達の名前だ。大変深刻なミスを犯したエンジニアを世の見せ物にすることで社会病質者的な喜びを得ようとする者を除いて、エンジニアの名前の公表は無意味だ。

私が激怒しているのはその点なのだ。


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