column: "日本におけるiPhone~"コラムを検証

2ヶ月ほど前、私は "column: 日本における3G iPhone" と題したエントリーを掲載しました。結局、日本におけるiPhone関係の最後のまとめコラムのようなものになりましたが、発表された今、一体何を書いていたか検証(というか反省)をしてみようと思います。特に予想が外れたところにスポットを当ててみます。

海外メディアの中には3G iPhoneの必要性に関して「3Gネットワークが必要不可欠な地域での販売」を挙げているものある。何を意味しているか、つまり日本での展開を踏まえての3G iPhoneだということだ。

まあ間違ってはいないのですが、iPhone 3Gが提供される地域は最終的に70カ国を超えることになり、予想を遥かに超えたワールドワイドな展開になりました。日本も重要な地点ではありますが、オーストラリアや欧州、南米なども同様です。その意味では少々井の中の蛙のような記述ですね。。

最初にアジアで登場する国(もしくは地域)とされているのは日本だ。これはケータイ大国を自負しても異論ないと考えるイチ日本人である私からしてみても当然のことに思えるが、その思いはおそらく日本の大手キャリアも感じているに違いない。すなわちiPhoneの発売で中国や韓国、インドなどに遅れてはならない

これはある意味正しかったと言えます。例えばソフトバンクモバイル孫社長の掲げる「アジアと携帯を制した者が、世界のインターネットを制するだろう」という方針から考えても今回のiPhone獲得+早期発売は順当な計画のようです。来月7月11日には発売してしまうという予想以上に早い登場には驚きましたが、それだけ裏でソフトバンクが頑張っていたのでしょう。やはり韓国での発売は予定に含まれていませんでしたが、中国では特別区で日本と同日に発売されます。

私はWWDCよりも前に3G iPhoneは発表されるのではないかと思っている。それはWWDCの特徴を考えたときに、果たして3G iPhoneの初のお披露目の場所にふさわしいかどうかに疑問符が付くからだ。つまりWWDCのステージとしては「既知の3G iPhone」に関するデベロッパ向けのカンファレンスであることが望ましいのではないか。

これは見事に外れました。しかしWWDC 2008のキーノートでiPhone 3Gの発表に費やした時間は約20分。やはり事前に発表しておいてもよかったのではないでしょうかと思ってます。ただし先ほど書いたように、発売自体がかなり早いので、iPhone 3Gそのものの発表時期は今更問題ではないですね。。

AppleのSteve Jobsは突如来日する。私の予想では8月上旬。2005年にiTunes Store Japanの発表のために来日したように。そして日本向けの3G iPhoneに関して再度プレゼンテーションを行う。Jobsは独占キャリアの発表とともにそのキャリアの最高責任者を壇上へ招く。

当時はキャリアがプレスリリースを出していなかったので、欧州同様に各国ずつの展開になると思っていました。その後プレスリリース多発で、最終的に70カ国以上の展開となった今、個別に発表会をすることは考えにくいです。さらに、この後に孫社長と中村社長が壇上へ・・・と書いていますが、中村社長はその時期には退任することが明らかになりました。。

アクティベートはiTunes経由で行う。つまり日本でのこれまでの販売スタイルは通用しなくなるのだ。契約に関する意思表示をPCの画面に向かって行わなければならない。店舗での手間が省ける一方、より高いリテラシーが要求される。もちろん販売する側も最低限のアナウンス(要件など)をする必要もあるだろう。

アクティベートをiTunes経由で行うというシステムは本国USでも今回から無くなり、全て店頭ということになりました。日本も例外ではないでしょうから、ありえません。オンラインのアップルストアでも販売はされません。現在はソフトバンク取り扱い店とリテールのアップルストアで販売される予定になっていますが、私は既に述べているように、手続きが円滑に進むかについて疑問を感じます。もしかするとiPhone 3Gには完全なロックがかかっていて、アクティベートはアップルストアでも可能で、契約自体はソフトバンクショップへ、という流れがあるかもしれません。ソフトバンクショップではその両方が可能とか。まだ詳細が分かりませんね。

こんな感じですね。一番ショックだったのはやはり発売が早いこと。早すぎです。嬉しい誤算。個人的には販売方法が気になるのですが、例えばアップルストアで購入したiPhone 3Gが転売されるのではないか、ということに対しては、「契約を前提とした購入」ということで、本人確認を元に氏名・生年月日などを記録した認証ナンバーを発行したりすると、とりあえずは当人しか使えないことになります。あくまで妄想ですが。

孫社長は今月中に詳細を公表するとしています。このティザー広告な感じが不安な一方、楽しさも与えてくれますね。
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column: 日本における3G iPhone

3G iPhoneの具体化と認識

iPhoneの3G化は2ヶ月以内に行われるようだ。このスケジュールがWWDCを視野に入れた予想であることは明らかである。だが欧米のユーザーにとってはそれほど大きな出来事ではない。なぜなら彼らは既にiPhoneを手にして、現にキャリアのネットワークによって何処からでも世界中のウェブページにアクセスできて、もとよりiPhoneで電話が出来ることを体験しているからだ。

はっきりしている。我々日本に住むアップルファンは結局のところ、文字では世界中のどのような文献でも確認できるが、その殆どが一切の我々自身の体験に基づいているわけではない(もちろんiPhoneは日本でも入手することは出来る)。つまり我々にとって3G iPhoneというのは初めての可能性であると言える。


日本のための3G iPhone

既に述べたように3G iPhoneはここ2ヶ月中に登場すると言われている。様々な情報源がそう言っているが、例えば在庫状況からも、単にタイミングからも明らかなのかもしれない。そして海外メディアの中には3G iPhoneの必要性に関して「3Gネットワークが必要不可欠な地域での販売」を挙げているものある。何を意味しているか、つまり日本での展開を踏まえての3G iPhoneだということだ。

AppleはiPhoneのアジアにおける展開を2008年からとしている。そして大方の予測で、最初にアジアで登場する国(もしくは地域)とされているのは日本だ。これはケータイ大国を自負しても異論ないと考えるイチ日本人である私からしてみても当然のことに思えるが、その思いはおそらく日本の大手キャリアも感じているに違いない。すなわちiPhoneの発売で中国や韓国、インドなどに遅れてはならないと。ついでに述べておくと、韓国は日本以上にケータイが飽和状態にあり、確実な成功が見込めなければAppleは手を出さないと言われている。それは韓国でiTunes Storeがサービスインされていないことからも予想できる。それとは対照的に中国が今世界最大のビジネスチャンスであることも間違いない。あとはiTunes Storeなど諸問題との兼ね合いだが、これが小さな問題にしてAppleにとって最も大きな問題であることは言うまでもない。諸問題の混在を考えても中国での登場を2009年と観る人も少なくない。


3G iPhoneの登場舞台

ではアジアで2008年にiPhoneを発売することが出来る国はどこかと考えると、やはり第一には日本しかないのである。リテールのApple Storeを始め、iTunes Storeなど多くのAppleのサービスが米国同様に利用できるのは日本しかない。その日本でiPhoneが利用できない最大の理由はiPhoneが2Gで登場したからだった。

iPhoneは発売から1年を経て、バッテリー問題をクリアし、3G化しようとしている。そしてその恩恵を最大限に受けられるのは未だiPhoneを体験したことのない私たち日本人であることは間違いない。その恩恵がいつ受けられるのかは定かではない。2008年中であることは先に述べたAppleの展望から考えてもある程度の予想は出来るが、時期となると検討出来るデータがない。

密かながら、私はWWDCよりも前に3G iPhoneは発表されるのではないかと思っている。それはWWDCの特徴を考えたときに、果たして3G iPhoneの初のお披露目の場所にふさわしいかどうかに疑問符が付くからだ。つまりWWDCのステージとしては「既知の3G iPhone」に関するデベロッパ向けのカンファレンスであることが望ましいのではないか。3G iPhoneそのものも見えない。完全なモデルチェンジなのか、ただ3Gネットワークに対応しただけのモデルなのか。前者と後者では発表される舞台にも大きな違いが出てくるだろう。ただ、上に述べた私の予想に自ら不安になる要素があるとしたら、iPhoneそのものがMacworldという大きな舞台で発表されたということだ。Appleの既存の舞台で比較出来るのはWWDC以外にないという見方も出来る。


3G iPhoneのキャリアとファンタジー

3G iPhoneに関しては「発売」すら6月と言われている。それはもちろん欧米など既にiPhoneが発売されている地域ということになるが、では日本ではどうなのか。昨年末から海外メディアの間で話題になっているのは、NTTドコモとSoftBankがクパティーノを訪れて、iPhoneの販売に関する交渉を行っており、現在NTTドコモが優位とされているということだ。

ここからは私のファンタジーになるが、私は3G iPhoneは両社から登場するのではないかと考えている。SIMロック解除の問題ひとつをとっても、W-CDMA網を利用している限り、結局は何者かがアンロックツールをリリースして、独占キャリア以外でも使えるようになるというのは欧米を観ていても、国内における海外端末を観ていても自明だ。Appleにとって日本におけるW-CDMA網トップ2であるNTTドコモとSoftBankから正式に販売させたとして、何が都合が悪いだろうか。一方で、キャリア側も「頭打ちのドコモ」と「躍進のSoftBank」のそれぞれの立場を自身で考えても、お互い譲歩できる部分があると思う。

そしてAppleのSteve Jobsは突如来日する。私の予想では8月上旬。2005年にiTunes Store Japanの発表のために来日したように。そして日本向けの3G iPhoneに関して再度プレゼンテーションを行う。Jobsは独占キャリアの発表とともにそのキャリアの最高責任者を壇上へ招く。私はその壇上に立っている人物が2人いるように感じるのだ。つまりドコモの中村社長とSoftBankの孫社長。もちろん契約や販売条件すべてを等しくして、iPhoneに関して、ユーザーは単にキャリアを選択できるという状況を作る。それはユーザーの既存の契約を考慮しても良し、両社のその時点での独自アピール(家族間通話無料など)に着目するのも良し。

アクティベートはiTunes経由で行う。つまり日本でのこれまでの販売スタイルは通用しなくなるのだ。契約に関する意思表示をPCの画面に向かって行わなければならない。店舗での手間が省ける一方、より高いリテラシーが要求される。もちろん販売する側も最低限のアナウンス(要件など)をする必要もあるだろう。もっともこの辺りまで予想していると鬼が笑うかもしれないが・・・。


とりあえず現時点でのまとめ

結局のところ現在確実視されているのは3G iPhoneは6月までに明らかになるということ、当然日本を見越したプロダクトであるということ、アジアでは一番最初に日本で発売されるということ、それは2008年中であるということ。私がこれほどまでにファンタジーを並べられるのも、最近になって、リアリティのある話が世界中で出てきているからにほかならない。

ケータイマニア(といってもハイスペック専門ではないが・・・)としては、iPhoneの日本での発売というのは正にここ数年でも最大のイベントであることは間違いない。そして刻一刻とその日は近づいているのである。ケータイ業界の方々、販売店の方々、メディアの方々、そしてアップルファンの方々・・・準備はよろしいだろうか。他ならぬ私自身、用意はしているだろうか、自問するのである。

column: KDDI小野寺社長の定例会見を受けて

3月12日、KDDIの小野寺社長は定例会見の場で、先日産経新聞社が報じた、プリペイド「水増し」契約に関して「2月のプリペイド契約は異常に高い数字になった」と語りました。ITmediaによると、次のように話しています。

「ある時期から、プリペイドの契約数が不自然に増えているのに気づいて調べてきた。その結果、一部で異常な方法で販売していたところがあると分かり、それは止めにかかっている。“正常な契約数”がどういう数かといわれると明確な基準はないが、3月は少しまともな数字になると思う」

なぜここまで踏み込んで言及する必要があるのか全く分かりません。単に「そう見てみればそうですね」ぐらいの回答で問題はありません。「異常な販売方法」というのは言い過ぎで、今回の件は単に「他とは違う」という程度のもので、当然法的になんら問題もありません。一部では「株価操作」などという方もいらっしゃるようですが、それならばなぜ問題にならないのでしょうか。そもそもこの問題そのものは産経新聞社しか取り上げていません。対した話ではないからです。

それを意図的に大きくして騒ごうとしている勢力があるようです。たとえばソフトバンク傘下のITmedia。同記事で次のような表現を利用しています。

>他の事業者のプリペイド契約が純減しているのと比べ、明らかに不自然なところがある
>さすがに“契約数の水増し”と受け止められてもしかたがない今回の端末の乱売は終息に向かうようだ

乱売ですって?これを乱売というならば、日本のケータイ市場は相当昔から乱売状態でしょう。少しは言葉を選ぶべきです。そしてプリペイド契約が大幅に上がっているのが「不自然」というのならば、仮に、言わせていただければソフトバンクが数ヶ月連続で純増していることのほうが「不可解極まりない」です。そう言わないのは、私は、ソフトバンクモバイルがあらゆる「努力」で契約者数を伸ばしていることを評価しているからです。

そして今回残念なのはKDDIの社長までもが、わざわざ「問題」に深く言及したことです。前述しましたが、対した話でもないのにトップが軽々と言及し、かつ「3月は落ち着く」といったことをおっしゃるのには疑問を感じます。「3月も引き続きプリペイド契約にも力を入れる」くらい強気な発言があっても構いません。

なお私はプリペイド契約が悪質な利用をされることを懸念するため、増えること自体には消極的ですが、今回の件は例外です。なにより過去に問題のなかった事例を現在に制限することはTCAの数字の信用そのものに関わってくる点が大事です。この件では皆様にも様々な意見がおありでしょうが、私はKDDIそのものに問題はなく、販売方法も相対的に見て「異常」と呼べるものではないと、強く考えています。

column: 「KDDI水増し報道」への疑問

産経新聞が、KDDIがauの契約者数をプリペイドケータイの無料配布によって水増ししていると伝えています。以下記事を引用。

KDDIがプリペイド携帯端末を無料配布していることが26日、分かった。同社は年度内にauブランドの携帯電話で3000万件の契約獲得を目指しており、契約者拡大が狙いとみられる。端末を0円で販売することは違法ではないが、総務省は「契約数を水増しするような販売方法は、市場競争の健全性を阻害する恐れがある」とし、対応を検討している。

まずはっきり申し上げると、記事の内容そのものに関して、KDDIの手法の何が悪いのかが全く理解できません。確かにプリペイドケータイを年末から配っているといった情報はありました。しかし、無料でケータイを配布すること自体は全く違法ではありませんし、記事にあるような斡旋を行ったとしても問題は皆無です。他の同様の例を取り上げると、以前ボーダフォンのころ純減を回避するためにプリペイド契約に注力しているときがありましたし、無料のケータイは昔から存在します。併せて申し上げると、ボーダフォン時代に行われていたそれと特に違いはありませんが、当時は問題にはなりませんでした。今回なぜ総務省はわざわざ反応したのでしょうか。

次に総務省が「市場競争の健全性」について懸念を表明していますが、こうしたTCA基準の契約者純増数というのはある程度のいい加減さがあって、たとえばKDDIやボーダフォンのプリペイド契約を含んだり、ドコモの自販機を契約者に含むといった制度であることから、その数値で示される健全性はたいして信用のあるものではありません。現に自販機などの通信モジュールやプリペイドケータイを含むことから、当時のボーダフォンや絶不調のドコモでは、ときどき、純増しているのにiモードなどの通信サービスが純減する傾向すら見られます。

今回KDDIを擁護する理由は二点。

・前例の上で問題がなく、ここで総務省が何らかの規制したら過去の数字の信用性すら失われること
・悪質な事例ではないこと

特に、二点目は重要で、たとえばこれまでにあった悪質な事例としては、ドコモ九州の8人の社員が、初の純減を避けるために1人100契約ずつ、計793契約の回線のみの水増し契約を行ったことがありました。その後、月をまたぐと即解約したため、ドコモの内部調査で、一連の水増し契約が明らかになりました。

さらにこちらは悪質とはいえませんが、ドコモの2in1が開始された当初、契約を重複してカウントしていたところ、ソフトバンクモバイルなどの他のキャリアから不当だとして総務省に訴え、以後TCAの純増数にはカウントされなくなりました。このようなことを踏まえても、純増数というのは総務省が思っているほど信用性のあるものではありません。

今回、記事にした産経新聞のizaニュースに対しても、記事にする内容であるのか疑問に感じます。もしこの報道を受けて他が追随するのであれば、それも残念なことです。私も犯罪に利用される恐れがあるプリペイド携帯の配布には反対ですが、この話は、そもそも純増数のカウント方法に以前からある程度の欠陥がある点で、根本的にKDDIを追及する話ではありません。

column: ついにKDDIがケータイで映画配信へ

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本日のKDDIの新サービス発表で一番のポイントである「LISMO Video」、ついにケータイで映画などのコンテンツを観ることが出来るようになります。

他社に先駆けて着うた・着うたフル・GPS等の革新的サービスを提供してきたKDDIですが、最近は特に他社との差別化、というより先進性に欠いていた部分がありました。しかし今回の "LISMO Video" は、ドコモが数年遅れで提供を開始し、しかも結局は予告編程度しか視聴できないサービス、Music&Videoチャネルの数段上を行くサービスとなります。

いつ「後追い」されるかは分かりませんが、少なくとも一番早く出すことは、これまでのKDDIを支えていたアドバンテージの一つであることから、今回この映画コンテンツ配信サービスを発表できたのは、努力ゆえでしょう。

こういったコンテンツ配信をするにはまず基礎となるソフトウェアが必要となります。LISMOは数年前より提供されており、必要に応じてアップデートされてきました。今回はLISMOサービスの集大成となります(KDDIのコンシューマ事業統括本部 本部長 高橋誠氏の言葉を引用)。

今回私に最も衝撃的だったのが、Appleが依然iTunes Storeで配信開始することが出来ない日本での映画をKDDIが先駆けて提供する予定であることです。本日の会見では具体的なコンテンツの参入会社などは発表されませんでしたが、プレゼン資料に『スパイダーマン3』や『LOST』があることから、おそらくソニー・ピクチャーズやウォルト・ディズニー・ピクチャーズは参入している可能性が高いです。

となると問題となるのがAppleの日本における映画配信です。これで現実味を帯びてきました。Appleもおそらくやるでしょう。少なくとも『LOST』はその会社を背景としても提供できるはずです。ただし、数十個のコンテンツを用意するだけのサービス開始はないと思いますので、大手との契約が決まり、100くらいの映画、ドラマを提供できる程になってからの話でしょうね。

何はともあれ、今回の「LISMO Video」の発表はソフトバンクの本日の発表を含めても一番重要なサービスであることは間違いなく、その発表は今後他のメディアまでをも連鎖させる、いわばケータイにおいてのエポック・メイキングにほかなりません。そもそもケータイで動画コンテンツを観ようと思わない私は、当然Appleの登場を待っているわけです。

column: 「興味がない」ドコモ夏野氏に拍手

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NTTドコモの執行役員・マルチメディアサービス部長の夏野剛氏がCNETJapanのインタビューでiPhoneに関して興味深いコメントをしています。

(笑)。ドコモから出てくるにしろ、ソフトバンクモバイルから出てくるにしろ、サービスは変わらないと思いますよ、Apple(が開発する端末)だから。そうなると後は経済条件だけじゃないでしょうか。個人的には、僕の味付けができないからそんなに興味はないですね。少なくとも今のiPhoneでは携帯電話回線を使って自由にアプリをダウンロードするといったことはできないですから。

夏野氏は「興味がない」と言い放ちました。私はこの発言を聞いて一種の安心を覚えました。夏野氏といえばiモードの責任者で、ほとんどの新機種のプレゼンは彼によって行われます。ある意味、その言動からドコモの孫社長とも言えます。やはり彼は自分のビジョンをもっていました。

すなわち、ただ単にiPhoneを導入しようとせず、カスタマイズ出来ないのであれば「私的関心はない」と彼は言います。例えばiPhone発表後の日本キャリアのトップは「あんなものいらん」とだれも言わない。ただみんな「素晴らしい端末だ」「うちに欲しい」「うちにこそiPhoneはふさわしい」と言うだけでした。

私も彼の気持ちには完全に同意します。大衆に迎合しない、立派な発言で、黒船が迫っている日本にとって、夏野氏の発言はかなり力強いものです。これからどうなるかは彼らの胸の内にあるとしても、メディアに向かって「興味がない」と言い切った夏野氏に拍手。

column: "何を先駆けてやるんですか(笑)"

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……記者から「ドコモは『先駆けてやる』と言っているが」と問われて「何を先駆けてやるんですか(笑)」と即座に返す余裕を見せた上で、「われわれがドコモに追いつかれないように、常に先を行くということだ」と話した。(ITmedia, 08.01.25

この記事を見たとき、KDDI小野寺社長のユニークさが伺えて思わず笑いました。私は、AppleのSteve Jobsや、MicrosoftのBill Gatesを見ていると、日本の会社のトップもある種の露出があって然るべきと思うのですが、現在はソフトバンクモバイルの孫社長くらいしか意欲的なプレゼンは行いません。あのNTTドコモの中村社長も路上でチラシを配ったりと意外とユニークな一面を見せており、KDDIの小野寺社長としても黙ってられない。とはいえ小野寺氏だって「無言のユニーク」を演じてきており、単に堅物というイメージはありません。今回の(笑)はその象徴かもしれません。

前置きはさておき、KDDIの小野寺社長の決算会見でのコメントをもとにケータイ市場の現状を振り返ってみたいと思います。

□買い方セレクトについて
KDDIが導入した「買い方セレクト」という方式。フルサポートコースでは端末代が21,000円値引きされ、2年間の間KDDIに縛られます。違約金は最大約18,000円。ほとんどのショップでは同コースを適用した価格表示がされています。

小野寺氏によると、購入者の9割がフルサポートコースを選択するとのことです。背景にはショップが積極的に勧めているということも考えられます。この方式で最も特徴的なのは割賦販売方式を採用していないことです。量販店では「NO!割賦」といった宣伝がされていますが、これは消費者にとってKDDIが出来る一つのアピールです。

というのもソフトバンクモバイルが割賦販売方式を導入してからというもの、国民生活センターにはかなりの数のトラブルの相談があります。これは別にソフトバンクモバイルそのものが悪いとかいう話ではなく、消費者がとくに意識することなく「割賦販売」という制度を利用してしまう、簡単に言うとリスクを省みず、ただ頭金が「0円」であるというだけで契約してしまう現状に問題があります。極端な話、だれが契約の場で割賦販売法第4条に目を通すでしょうか。「クレジット破産」と同様の現象がまた起きていると考えられます。そのような事態を回避するには、消費者に今よりも高い知識、リテラシーが要求されます。簡単に契約は出来ますが、一定の条件で当該契約を解除するのはかなり難しいことです。

そうした懸案があるなかで、KDDIが割賦販売方式を採用しなかったことは、ある意味アドバンテージに成り得ます。私も割賦販売方式はあまり気持ちの良いものではないと考えています(ただし、悪い・良いという意識はありません)。それに加えて私のように端末をコロコロ変える不届きな者にとっては、実は一番KDDIが安く済むのです。この方式が導入された当初、KDDIの端末代は上がったとの、いわゆる誤認識があり、KDDIを苦しめたものですが、量販店に行っても分かる通り、ほとんどの機種は0円で販売されています。さらに違約金は最大約18,000円で、現時点で新規契約時に6,300円分のポイントが加算され、これを違約金支払いに充てることが可能です。なお小野寺氏は割賦販売方式について「導入を検討中」としていますが、急を要さないとしています。個人的には現在の形式にプラスアルファという形が望ましいです。

一方、ドコモの導入した割賦販売方式はある意味、賢いやり方で、私のような者を簡単には動かさないようなシステムになっています。必ず50,000円程度の機種代を払わなければならない、そのかわり基本料金は以前よりさらに安くなります。ソフトバンクは980円という格安プランを置いている一方、特別割引という名目で月々の機種代金から相当額の割引を行います。

現在、ソフトバンクモバイルとKDDIの両社と契約していますが、いずれも割賦販売方式で契約していません。つまりソフトバンクにおけるスーパーボーナスに入っていないということになります。前述の通り、私は割賦が嫌いなので、ドコモ905iのときも一括で購入しました。自分で行っている精いっぱいのリスク回避です。もちろん人それぞれで、2年間使う見込みがあり、割賦に抵抗がない(あるいは意識していない)人はソフトバンクのそれに加入することで結果的に安くなることもあるでしょう。ただし、割賦方式導入によるトラブルは激増しているので、消費者は自分の契約に関する意思を再度はっきりさせる必要があることを加えさせてください。

□Googleとの各社提携に関して
これもずいぶん話題となりました。冒頭での小野寺氏の「何を先駆けてやるんですか(笑)」というのは、ドコモが先日発表したGoogleとの提携での言葉を引用しての皮肉ですが、ジョークとしては面白いです。というか会社がこうした状況になったときに、ある意味強がるのは当たり前のことで、それそのものに問題はありませんし、小野寺氏のように笑いを取ることも可能かもしれません。

しかしこれをユーザー側が比べる材料にするのはいかがなものでしょうか。私はKDDIが決算会見で社長が言った通り、提携関係で勝っているのか、ドコモが「先駆けてやる」といったのが正しいとかは分かりませんが、あえて言うならばユーザーレベルでこの比較をするというのは実にナンセンスということです。ドコモがAndroidの導入を「検討している」と発表するのは勝手ですが、たかが検討していることを理由に提携関係が幅広いだとか、その他ミクロな比較をユーザーがするのはナンセンスだと繰り返します。

ユーザーにとって大事なのはその提携により、選択肢が広まるということに尽きます。KDDIの小野寺氏は「ドコモの後追い」としました。確かにドコモが今行っているサービスのほとんどが何処かのキャリアの後追いでしょう。しかし、いずれスタンダードになるサービスを導入するというのは当然で、後追いながら、普通のことです。しかも別に小野寺氏はそれを「悪い」と言っているのでもないし、追いつかれないように頑張るといった一般的なことを述べているに過ぎません。

私は「ドコモは着うたとか、着うたフルとか、真似してきただろう!」とは決して言いません。それ自体に意味がないからです。というより当たり前のことに過ぎないからです。そういった無意味なことを発信するのではなく、ソフトバンクにおいてもGoogleの素晴らしいサービスが利用できるようになって欲しいし、キャリアレベルでGoogleのサービスにある意味、ギャップがあるのも面白いかもしれない、といった希望を伝えたいです。

□さてiPhoneは
こうした日本でのケータイ市場を語るうえで避けて通れないのが、iPhoneの話題となるでしょう。これまでもコラムに書いている通り、NTTドコモ・ソフトバンク両社から出るのは望ましくないと思っています。これは全て(ユーザー、両社、Apple)にとってという意味です。私の期待していたThe third manこと "Disney Mobile" が先日ついに正式発表されましたが、その内容は私の期待の上で、かなり残念なものでした。ソフトバンクとの関係が強すぎるのです。これはかなり問題で、もともとMVNO(Disneyは否定している)という方式を採用するので、ある程度のソフトバンクの影響はあると思っていましたが、プランやサービスまでコピーとなるとは、残念極まりないです。Disneyに全く新しいことを求めるのは酷ですが、それにしても影響が強すぎます。こうなるとサードマンというより、ソフトバンクの傀儡が出来上がったと見るほうが適切と感じます。

現状、海外メディア発でのドコモ優位が伝えられています。私はそれでもなお、幼いDisneyから登場して欲しいという思いはありますが、消去法で考えると、最終的にドコモになるというのも仕方がないのかな、と考えています。

いずれにしても所詮は「売れないiPhone」の話ですので、各社血眼になって追いかけるほどの代物ではないとだけ、付け加えておきます。私はもちろん血眼になって契約するでしょうが・・・(もちろんソフトバンクから出た場合も)。

ただ、Disney Mobileがソフトバンクモバイルとほぼ同じサービスを提供していることを考えると、たとえJobsがDisneyの取締役の一員としても、この両社から出るのかな?と疑問も。さらにDisneyは機種に関して「春・夏・秋冬」というペースで出すと言っていますから(あくまで予定の話)。無難な幕開けになったことで、ますます難しい問題になりました。

何か動きがあったら今後もコラムにて書いていきたいと思います。やはり今年中に3GのiPhoneが発表(WWDC?)されて、Jobsが来日して、キャリアを発表するというのが望ましいですね。発表から発売へのスパンもそれほど長いものではないでしょう。欧州のとき然り。

私としては次のコラムを書く暇もなくとんとん拍子に決まってくれるとありがたいのですが・・・。その時はこのコラムを「まぬけだ」と笑ってください^^

column: 楽観視できないiPhone in Japan(ringo-sanco)
column: 崩れた「音楽配信」の壁(ringo-sanco)

※事実誤認などはコメント・メールにてご指摘お願いします。
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